《6》伊野部の逃亡計画において、榎田のとった行動
2月23日22時40分に伊野部が電話を装ったアラームで席を立ったあと、榎田は手洗いに行くような感じで席を外し伊野部の部屋へ行き伊野部と共に花瓶を窓の手すりにぶらさげたあと伊野部を眠らしロープでぐるぐる巻きにして花瓶に押し込んだ。
そして伊野部の仕掛けの道具のはさみやロープをポケットに詰め込みラウンジに引き返し輪島と共にセント・ジョセフ号に引き上げた。
榎田は、もしも死体が上がらなければ伊野部が姿を消した直後にエドフを出港したセント・ジョセフ号の方に疑いが向くのを防ぐためにも、死体は発見される必要があったために確実に死体が上がるようにエスナの水門手前にスープレックスクルーズが停船中を狙ってマリカへ電話を掛けた。
三重構造にしてセント・ジョセフ号に持ち込んだトランクの中の赤茶色のトランクに伊野部から預かった盗掘品を入れて三階の中央階段脇に早い目に出しておいた。
伊野部を眠らせてスープレックスクルーズに残してきたために余ってしまったもう一つのトランクは自分のトランクに入れて下船した。
そして、最後の締めくくりとして伊野部の計画通り伊野部の携帯を持って太った男に変装して赤茶色のトランクを受け取った。
(2009年3月2日更新) | |